自然の中で、誰にも気兼ねすることなく、自由気ままに、そのまんま素直でシンプルな気持ちになれる居場所。
森と共に、五感を研ぎ澄まし、自分でできることをやりながら、生きる実感を感じられる場。そんな理想のフィールドをつくろうと長野小諸で開拓作業の真っただ中。
といってもアラカン(59歳・57歳)夫婦が二拠点を行ったり来たり、ちまちまやっているのでなかなか進みません(笑)。
素人がゼロからどこまでできるのか?まさに完成のないフロンティア。そんな現地での開拓の様子を写真や動画で紹介しています。
2023.3|森林フィールド伐採整備・母屋の柱と桁を組む
これを導入しただけで、一気に作業効率と安全性が向上。必要な道具は揃えた方がいいと実感。オタフク滑車という愛らしい名前も気に入った。
家づくりが最優先だけど、こっちも今やっとかないと。春になると木が水を吸い上げるし、草が生えてくるから。とはいえその日にできることは限られている。じっくり構えて焦らずに。
家の材料が揃わないので、端材を利用して倉庫の組み立て。家の要領でざっくりやると寸法がズレてしまいました。やっぱりちゃんと測らないとだめですね。
丸のこの刃を新調。柱のカットを目前にして気になりました。といっても6年以上使っていて今さらという感じ(笑)
2023.2|母屋の床づくり
床下材貼り込み完成。斜面だらけの中、やっと平坦な場所ができました。上に乗っかって見える景色が格別。今しかできない寝っ転がり&青い空。これがやりたかった!少し全体像が見えてきてうれしくなりました。まだまだ先は続く。
何かやっていて不足が出たらここ。品揃えは最小限だけどスタッフが親切。ポイントもあっていつの間にか御用達に。早朝行くと缶コーヒーをくれる心遣い。職人さんを大切にしています。
床下に入れる合板を乗っける材に防腐剤を塗ります。防腐剤って言われてもいろいろあってどれがいいの?業界筋ではこれだそうです。手につくと臭いが消えないのが玉にキズ。
やっとこさ土台が完成。切った材が長かったり、短かったり。継ぎ手を作るのに時間がかかったり。水平がとれずやり直したり。地面に這いつくばって補強金具を打ち直したり。行ったり来たりの試行錯誤。達成感、半端なし。まさに「土台」建築用語は奥が深い。
2023.1|母屋の土台づくり
継ぎ手がピッタリはまった瞬間の感激は何者にも代え難い。大工さんってすごいですね。
サイズが合わない、水平がとれない、継ぎ手がずれている・・・いろいろありながら何とか形になってきました。ドロドロの粘土質の土壌には足を取られてまいりました。
継ぎ手の加工には四苦八苦。結局ドリルで穴を開けていく方法が一番やりやすいとわかりました。ネットで見ただけではわかりません、やっぱり実際やらないと。
マイナス気温で手がじかじかむ中、しっかり暖めてくれる相棒。お湯も沸かしてくれるし、ごはんも温めてくれるし、ほっとひと息癒してくれる。優れものに出会いました。
最強寒波にもれなく襲われ、フィールドは開店休業。夜はすごい風だったので倒壊物がないか心配だったけど、何もなくひと安心。
次々と出番を待つ土台の材たち。これが全てはまれば姿が見える。その時へ向けて頑張ろう。
斜面の土地の一番高いところに基準になる束柱を立てました。「やった!」水平がとれた瞬間は思わず歓声が上がりました。
基礎の上に据える土台づくりがスタート。太くて長い角材は軽トラでホームセンターと2回往復。人生初の南京結びにチャレンジしました。
いつものように伐採していたら、突如、木が自分の方へ倒れてくる衝撃体験。隣りに倒したアカマツ、枝を張ったニセアカシア、倒れ込んだところが落ち葉で沈んだことなど、いくつかの偶然が重なってかすり傷で済みました。
森林をなめてはいけない、自分は生かされた・・・人生に刻む体験を得ることができました。
2022.12|母屋の基礎仕上げ
何とか年内に独立基礎27個据え付け完了しました。12月は10日ほどしか稼働日がなく、まさに最終追い込み。かなり達成感があります。ちゃんと乾いてね~
生コン固め。初トロ舟、初混ぜ、初かくはん機、初流し込み、、、人生初尽くし。おまけにここは凍結するので、こんなものまで入れる。世の中知らないことばかり。
雪が解けるとぬかるんで靴に泥が絡みつく。悪戦苦闘の末、27個の束石、位置、水平をチェックして全数設置完了。いやあ、疲れました。
一気に冷え込み、たまらず購入即デビュー。どうしようか少し前から吟味して結局定番モデルに。とても使い勝手が良いです。料理もいろいろできそう。味のある色合い。コスパめちゃ良し!
基礎は束石の穴掘りが全て。スコップでは仕上がらないので最後は手掘りします。なりふり構わず、ただひたすら掘るだけ。この没頭感がたまりません。
さあ、ピッチを上げよう!思った矢先、夫婦で体調をこわし、20日以上現地へ行けずじまい。やっと復活して行くといきなりの雪。予期せぬことの連続です。
2022.11|母屋着工・基礎づくり
母屋建設で行ったり来たりでは埒が明かない。現地に賃貸アパートを借りて腰を据えることにしました。
雨上がりの方が土が掘りやすいので順番を変えて作業。切り株をはずしての位置決めに随分苦労しました。
すべての礎になる基礎。一級建築士にファミレス勉強会を開催してもらいました。
水平出し、直角出し・・・いったい何度やり直しをしたことか・・・「空中設計図」遣り方づくりには本当に苦労しました。
40キロの束石を27個、ホームセンターと3往復、斜面を一つずつ27往復・・・まいりました!
やり始めるまではYoutubeみて、こんなの?あんなの?いろいろ考えた。ややこしいので、即席で作る、結果、これでそこそこ用を足した。開拓は案ずるよりも産むが易しの連続。
穴を掘って、出てくる出てくる根を切って、転圧して、水平とって・・・束石設置は力仕事+緻密さ+集中力・・・かなりの密度、腰にきました。
青空を見ながら足を投げ出して食べるランチおにぎりが最高でした。
11月半ばを過ぎると紅葉は終わり、あたり一面コナラの落ち葉いっぱいになりました。
2022.10|物置移設・伐採アカマツの製材・周辺景観の整備
周辺に木枝や枯れ葉の山があちこちにあって景観を乱していました。ご近所さんのご厚意で軽トラに満載、何度も往復して焼却処分、倒木たちも玉切りにして積みました。やっとこれでスッキリ!
敷地内に散乱したアカマツ伐採木をチェンソーで製材、今後に活用できるよう準備を進めました。
やっぱり一馬力より二馬力。パートナーがチェンソーデビューを果たしました。
開拓作業のランチ。からだを動かしてお腹が減って、澄んだ空気の中のごはん。現場の職人メシが何よりのたのしみです。
いったん設置した物置、諸事情で移設しました。たくさんの道具を出して入れるだけでも時間の掛かる作業でした。
ご近所の農家さんのご好意でフィールド内伐採で出た木枝の山を一度に焼却させていただきました。おかげさまでかたづけが断然進みました。周囲の人たちに助けられながら開拓の日々です。
開拓が進まない一番の理由がこれ。本当に雨が多い。予定がキャンセルになったり、現地に行ったものの期間を縮めて戻ったり。天候にこれだけ左右されるとは予期していませんでした。
2022.9|敷地内の排水工事・建築確認申請認可・フィールド初焚き火
フィールド内のメインになる排水配管工事をやってもらいました。小屋付近の配管、浄化槽設置を除いての完了です。
粘土質でぬかるみが酷い駐車場スペースに砕石を入れて整地しました。
水回りがやっとできたので、ずっと封印していた待望の焚き火。テント前に簡易の場所をつくってやりました。やっぱり焚き火があるといい!
行政とのやりとりに時間が掛かっていた建築確認申請、やっと許可が下りました。一級建築士サポートさまさまです。
道中のコスモス街道が真っ盛りになりました。
2022.8|危険性のある木の伐採
早々に木が倒れてくる事件が発生しました。幸いその場所には居なかったので大丈夫でしたが、テントなどが破損。倒木の恐怖を目の当たりにしました。
近隣に迷惑をかけられません。倒木の危険性がある木を業者さんに伐採してもらいました。おかげさまで材があふれ返っています。
チルホールという木をワイヤーで引っ張る装置。これがないと良からぬ方向へ倒れてしまいます。プロの逸品はシンプルな構造。
駐車スペースのグランドカバーでヒメイワダレソウを植えてみました。
虫対策ではいろいろ試しています。
2022.7|たきびわ・いろりわスペース整備・水道引き込み
戻り梅雨のように雨の日が多く、作業が滞りました。焦ってもしょうがない、雨の日の撮影もたのしみました。
倒木で使えそうなものを削って、薪棚の囲いにしてみました。木はいろいろ活用できます。
そこそこの見栄えになりました。ビフォアを残しておかないと忘れちゃいますね。
水道工事なんて見れる機会はめったにありません。一部始終を撮影していると、職人さんのワザが実感できて感動の連続でした。
待ちに待った水道がフィールドに入ってきました。感激です。職人さんにも心を動かされました。
伐採した木を製材して有効活用できるよう、大型のチェンソーを導入しました。
2022.6|倒木処理・玉切り・下草刈り
まずはかかっている倒木を処理するところから。取り除くと景色が一変します。
倒木で枯れたものは玉切りにして積んでいきます。
拠点の2ルームテント設営。だんだん要領良くなってきました。
夜は毎日打ち上げ。まだ水がないのでスーパーのお惣菜生活。地元ツルヤのおかずは味、コストともにピカイチ!
2022.5|道路拡張・駐車スペース確保・小屋スペースづくり・伐採
駐車スペースにあわせ、道路を広げる作業。手掘りの大変さが身に沁みました。でもその分、愛着が倍増です。
まず車を2台置きできるようにしないと手間とコストが掛かります。手で開墾作業、予想以上に大変でした。
手堀りしながら道を広げていきます。進捗は少しずつ、でも目に見えて景色が変わっていくのがうれしいです。
スコップで始まり、鍬、つるはし・・・と道路を広げる作業ではいろいろな道具を試しました。そんな中、「トンビ鍬」なるものを見つけました。この鍬の食い込み力はすごい!まさに神の鍬ですね。
土を掘るとあちこちに根が張っていました。切り株につながる根はびくともしなくて苦労しました。根の力には感服です。「伐根」という言葉を覚えたのもこの頃です。
以前やっていた100坪程の場所ではほぼ薪づくりにしか使っていなかったチェンソー。ここではフル稼働になりました。
小屋スペースにあったアカマツは直径40センチ強、高さ20メートル以上。これだけのものを伐倒したことはなかったので、ド緊張しました。同時に多くのことを学びました。
建築確認申請が必要になるので、知人の一級建築士「なからいふLabo」さんにサポートをお願いしました。餅は餅屋、建築以外にも多くのことを学んでいます。さすがの連続、なくてはならない強力助っ人です。
2022.4|開拓着手
開拓初日の記録です。
待ちに待った開拓に踏み込むことができました。フィールドまで入り切らない道、定まらない境界、たくさんの倒木・・・いろいろありますが、ゼロから自分が思ったようにつくっていけるワクワク感は半端なかったです。
当面の拠点はテント。それまで使っていた15年以上もののティーピーテントだと狭くて疲れがとれません。そこで、2ルームテントなるものを研究、導入しました。おかげで少しは拠点らしくなりました。
小諸の4月はまだまだ寒い!寝袋にくるまっても寒くて寝れない日がありました。木々にも葉がつく前で、落ち葉がシャリシャリ音をたてて心地よかったです。
かたくりの花が群生するスポットがあることを発見。自生する植物という言葉を知るに至りました。
2020.11~2022.3|フィールドさがし
理想の焚き火フィールドを探し求めて、北海道、山梨、長野と渡り歩きました。
1年5ヶ月、コロナ禍もはさみながら、やっとこさフィールドを見つけることができました。やっている途中はそんなことを考えていませんでしたが、振り返るとこの間の足跡には意味があります。