my forest,my home。自分の森で自分の家をつくる。
ど素人アラカン夫婦二人が一級建築士のサポートを受けながら、森の中の6坪ハウスをDIYするプロセスを工程ごとにまとめた記録です。
石膏ボードが終了したら、いよいよ床張り。根太と断熱材です。
失敗しない根太とスタイロフォーム作業3つのポイント
最初に、いろいろ試行錯誤をした結果、自分なりにここをおさえておけば良かったポイントをまとめておきます。「ここだったよなあ・・・」が後から振り返りできるように。
- 根太にはもともと反りがある。張ったときにあて木と木槌で間隔を揃える。
- スタイロフォームは、カッター刃「ウエービーブレード」でカットする。
- スタイロフォームは根太より1.5ミリ幅広カット、足で均等にはめ込んでいく。
床材の搬入
2023年の暮れ、床材と根太が納品になりました。結構な量があります。家の構造材としてはいよいよこれが最後ですね。
製材屋さんがめちゃくちゃ重い材を肩に抱え、斜面を何往復も。本当にありがたいことです。
ただ後になって納期が早すぎたことを後悔します。石膏ボード作業でスペースが狭くなり、何度も動かすのが大変だったから。
次工程の材料発注のタイミングをどうするか?難しいけどあらかじめ知っておければ作業効率が上がります。
根太を張る|端の部分
フローリングの下材になる根太(ねだ)を張っていきます。根太とは床を支える構造部分のことです。
といってもどういう順番でどこへ張ればいいのか?またまた人生初で悩みます。
頭の中で考えていても埒があかない。とりあえず書いてみることに。
リビング部分はそれなりにわかるけど、間仕切りがあるトイレや洗面部分はどうしたらいいの?手が止まります。
困ったときのサポーター建築士。メッセージすると、わからないところを追記してくれました。
まずは四隅を囲うところから始めよう!と思ったらいきなりどうする?に直面。窓台があるので際に根太を張れません。
たまらずサポーターへ電話。すると根太を際ではなくサッシ奥まで差し込んで張るので、窓台の高さ分を欠きこんでください・・・とのこと。
えっ?いきなり欠きこみ・・・と思いましたがやむを得ません。実行あるのみ。
ところが隅っこの角には金物があったりサッシの溶接部分があったり。ちょっとしたものが邪魔になります。
一発目から細かい細工の連続。合わせてみて外して、合わせてみて外してを何度も繰り返します。
試行錯誤を重ねて何とか一本目が完成。ここまでで半日近く。「根太張りは一日でイケるかも」という安易な考えは一瞬にして吹っ飛びました。
次は、根太の上にフローリングを載せ、サッシとの間に差し込んでいく段取りです。
ここでまた予期せぬ事態が発生!フローリングが数ミリ高くなって入らない事態に。サッシ下に入らないとアングルという箇所のビス止めもできません。さあどうする?
根太の下部分をカンナで削って、根太中心からわずかに傾斜をつけていく細工が必要になります。
こうした作業方針は、サポーターとの電話でやりとりして決めていきます。
新しい工程の初めはわからないことだらけ。サポーターに何度も細かく訊くわけにもいきません。質問事項をまとめていきます。
現状を伝えること、相手の話を聴きとることで頭はフル回転。同じことを二度訊くようではNG。その場でメモに残さないと忘れてしまう。
数日前に新たに仲間入りした電気カンナが助っ人。細かな削りをやってくれます。
あとは鑿(のみ)やら手のこやら総動員して加工していきます。やっとこさ量産体制に入りました。
サッシとのスキマにサンプルのフローリングを差し込み、サッシのアングル部分が浮き上がらないことを確認していきます。
根太の幅より数ミリ広げて押し込んだ方がピッチリ入るかもと想定、根太のピッチは298ミリにして仮張りしていきました。
順番に張っていくと最後のところで間仕切りとの間が空いてしまいました。どうする?
サポーターへ訊くと、5センチ程度であれば許容範囲なので303ミリピッチを超えてもいいとのこと。ほっとしました。
断熱材スタイロフォームのカット
根太と根太の間には断熱材を入れていきます。材料はスタイロフォームを使います。さてどうカットするか?丸のこが早いみたいだけど専用の替え刃が必要で3000円ほどします。まずはカッターでいこうと。
切ってみると意外に固い。切りにくい。切断面にバラつきが出てしまいました。このスキマはできるだけない方がベター。結露や冷気の関係です。
またまたどうする?サポーターへきくと、「木はやせていきます。少し大きめに切って押し込む感じでいい」との回答。なるほど。じゃあどうやってカットしようか?
YouTubeで探すといろんなやり方が出てきます。何が正解なのか、結局自分でやってみるしかありません。「カッターで簡単に切れる」なんて言っている動画もありましたが、自分でやってみて納得がいきません。
その日はあいにく雨予報。建物の中で作業するしかありません。滞在日数も残り3日。何とかフローリングに掛かるところまでもっていきたい。
さらにいろいろ調べると、カッターの刃でスタイロフォームが切れるものがあるのを発見。これだ!とばかり在庫を調べて朝一番でいつものコメリへ。
早速試してみました。たしかに滑りよく切れていきます。カッターを立て過ぎず傾斜を少なくした方がスムーズにいけそうです。
カットサイズは303ミリ。これでいくと1枚のスタイロフォームから3枚ロスすることなく切り出すことができます。
スタイロフォームは当時1枚1440円、そこそこの価格です。無駄なく使いたいところですよね。
別用途で使っていた合板を303ミリでカットして定規すると安定します。
慣れてくるとだんだん量産できるように。よかった、よかった。
スタイロフォーム幅と厚さの調整
根太は経年とともにやせていきます。その分を見込んでスタイロフォームを入れておかないとスキマが空いてきます。
根太の幅を30ミリ程度にして、スタイロフォームを少し押し込み気味に入れていきます。
これがなかなかムズイ・・・。なかなか入らないし、足で踏んで入れるとパキッと割れてしまいます。試行錯誤しながら作業を進めます。微調整と慣れの世界ですね。
また根太の高さが60ミリなので、30ミリのスタイロフォームを2枚重ねにする施工手順にしました。
はめ込んでいくと、サッシに近づいたところあたりで5ミリほど根太からはみ出てしまいます。
何で???うーーーん、唸ってしまいます。わかりました。フローリングが差し込めるように根太の下を削った分だけ寸足らずになっていたのです。
結局、この部分だけ厚さ25ミリのスタイロフォームに差し替える方法に。数ミリのはみ出しはハンマーでつぶしていきます。この方法で何とか難を逃れました。
反った根太の調整
やっとこれでどんどん進める・・・と思った矢先、またまた試練が。スタイロフォームをはめ込んでいくと根太との間にスキマが空いています。
何で???またまた頭を抱えます。わかりました。根太自体が反っているからだったのです。
でもどうやって反りを戻そうか?人力で戻すなんて不可能です。
どうする??? いろいろ考えて、正常な幅の木を木槌で打ち込んで広げることに。ヨメさんの妙案です。あとはとにかくやってみるだけ。
やってみるとこれが効果てきめん!ピシッとスキマが埋まりました。すばらしい!
翌日再度やってみてわかったことですが、あて木は実寸より少し長めにして、斜めに叩いていくと微調整ができることがわかりました。
いきなりスタイロフォームをはめ込むのではなく、あらかじめ両端、まん中と間隔を揃えておくとうまくはまっていきます。
天然木材には反りがつきもの。どうやって調整したらいいかのコツもつかみました。
こんな感じで作業3日目でやっと半分、いつも通りの予定ずれ工程で進んでいきます。
床下の仕上げ
作業開始から4日目。午前中にリビング部分が仕上がりました。
続いて午後、トイレ、洗濯機置場、洗面所、玄関もできました。
建物の床に直接座れる快感。靴を脱ぐスペースもできていよいよ家らしくなってきました。
まとめ
今回もいつも通りすったもんだ。当初あった「2日もあればいけるだろう・・・」という浅はかな考えはすぐに吹っ飛んでしまいました。
終わる頃に手順とコツをつかむというのもいつも通りです。
「やるまでは不安でいっぱい」「やり始めると意外にイケる」「やってみないとわからない」
この三拍子をまさに体感した工程でした。