行政手続き

開発許可申請と消防署への届け出|森の開拓体験フィールドづくり

フィールドを開拓しようと考えたら、行政にいろいろと事前に相談に行く必要があります。備忘録として、ここまでやってきたことを記しておきます。

都市計画の確認

新しい場所で新しいことをやるので、まったくの手探りでしたが、その中の一つに都市計画というのがあります。

やろうとする場所が焚き火専用フィールドといった場所にできるのか否かというところがスタートラインです。市街化調整区域、農地、接道がない土地、保安林等には基本的に家は建てられません。

物件探しをするときに都市計画図なるものを入手しました。都市計画課で購入できます。都市計画区域に入っているところは建築確認申請が必要になります。

今まで動いた経路もマーキングして、ターゲットを決めていたのを思い出します。なかなか思ったようには行きませんでしたが・・・

余談ですが、長野県の原村、一部地域を除いた北杜市は都市計画区域に入っていません。なので比較的自由度高いフィールド開拓ができます。だから人気があるのですね。

(※もちろん「なんでもアリ」ではなく、法的な検討はしなければなりませんし、確認申請は不要でも県や行政区で定められた条例によって一定の制限はあります)

開発行為

市役所の都市計画課という部署が窓口になります。今まで全く縁のなかったところです。

以前にも一度行って話をしたのですが、あまり要領を得ませんでした。そのときはこんな書類で説明を受けました。

開発許可申請の書類が要るので、作成して持ってきてほしいと言われました。こんな感じで仰々しいです。

記入できない内容も多く、とりあえず署名捺印したものを持って、数日後、再度その部署を訪ねました。

すると、前回と違う担当者で話がつながらず苦慮していたところ、課長さんに代わり、俄然進み方が変わりました。

「近隣(地権者)に説明した方がいいですね。方法としてはポスティングでもいいです。その方があとあとトラブルになりません」

「建築基準法がポイントになります。法律に則り、粛々とやっているという流れをつくるといいです。現段階は、いろいろと煩雑になるので、開発エリアは1000㎡程度、管理小屋がメインでいくというところからスタートすることをおすすめします。あと、この後、消防署にも行った方がいいですね」

そのときのメモです。僕たちの事情もふまえ、担当外のことを含め、適切なアドバイスをしていただきました。助かりました。その足ですぐさま消防署へ行きました。

行政での手続きは縦割りなので、いろんな部署にまたがって確認が必要になります。気をきかせてここにも行ってくださいという担当者もいますが稀ではないかと思います。

「他に必要な部署はありますか?」と尋ねてみた方がいいです。後になって申請がもれていた・・・なんてなると大変ですから。

開発行為の詳細は後になってわかりました。一級建築士がアドバイスしてくれました。下記の通りです。

都市計画区域内において以下の行為をする場合に開発行為となります。
・区画変更→道路や水路つくって区画する
・形状変更→例えば山を切り開いてゴルフ場をつくる
・性質変更→山林や農地を建物を建てるための敷地に変える
ただし全てが該当するわけではなく、その場所が都市計画区域内のどの区域になっているかによってそれぞれ規模が定められています。

今回は都市計画区域内の非線引き区域で3000㎡以上が規制対象となり、後日、建築確認申請で指摘を受けることになりました。開発行為とは、事前協議も添付図書も増え、時間もかかる大変な手続きだということを知っておきましょう。

消防署への届出

消防署なんて行ったことがありませんよね。どこで誰に訊けばいいのか、わからないので事務所でその旨話すと、「開発行為」と伝えて担当の人が出てきました。

建物があるか否か、開発行為で県の申請が必要になる。ドラッグなどがその例になる。

用途でかわる。多目的なら消防法に関係する。その際は火災警報機などが必要になる。お客さんを入れないならOK。消火栓が来ているので、消火器、灰の集積場などあればOK。書類提出などは不要。

といった説明を受けました。想像したよりはるかに親切で助かりました。とりあえず大げさなことはなさそうでほっとしたのを覚えています。

「建物の間取り図面ができたらもう一度来てください」との話。実は図面ができたので近々行く予定にしています。

焚き火は近隣通報に注意

後日談ですが、フィールド開拓を始めて2ヶ月くらい経ったとき、消防広域本部の人が現地を見にきました。何だろう?とビビりました。

「焚き火をする場所をつくろうとしているようで不安」という住民からの匿名の連絡が入ったのが理由です。「どこでやるのか?」「いつ(季節)やるのか?」「規模は?」などヒアリングされました。現地写真も撮影されました。

乾燥した時期は過去にも火災が発生しているので、特に注意してほしい、消火器具も用意してなど指示を受けました。

まとめ

今回は都市計画関係、消防署関係について書きましたが、まだ他にもあります。フィールド営業をするためには行政への事前説明を怠らないことです。時間と手間がかかりますが、後々指摘を受けることを考えると、一度に集中してやっておいた方がいいですね。

ABOUT ME
tokkan
二拠点を行き来しながら長野小諸で、完成のないフロンティアへ向け、日々森の開拓作業に明け暮れる。森と人とが共生できる暮らしを自ら実体験しながら研究中。