森の暮らしの魅力|都会を離れて見つけた新しい生き方

森の暮らし

現代社会は、便利すぎる一方で、あまりに早い移り変わり、過密なスケジュール、複雑な人間関係、ストレスなどで心が病んでいる状態です。

そんな中、都会を離れ、森で暮らすライフスタイルをはじめていくと新しい生き方が見えてきます。

本記事では、森の魅力を振り返りながら、都会生活から森の暮らしへ移行するとどんなことが起こるのか。筆者自身の実体験もふまえ解説しています。

都市生活に閉塞感を感じている人のお役に立てば幸いです。

目次

都会を離れる

都市生活の疲弊と森の魅力

現代の都市生活は便利で刺激的です。でもその反面、ストレスやプレッシャーが多くの人々にとって大きな負担となっています。

仕事や人間関係、生活のリズムが高速回転で進む中、心身が疲弊し、何かを見失ったような感覚を抱えることは少なくありません。

こうした背景をふまえ、森の中での生活は、都市生活では得られない「静寂」と「安らぎ」を提供します。

自然に囲まれた環境は、心身のリフレッシュに最適であり、都会の喧騒から離れることで、いつかどこかに忘れ去られた自分自身を見つめ直すという貴重な時間をもつことができます。

森の魅力は、その静けさや自然の美しさだけでなく、自己との向き合い方を変える力にあります。では森の暮らしがどのように自分を変えるのか、具体的に探っていきましょう。

なぜ今、自然回帰が注目されているのか

都市生活の利便性と引き換えに、私たちは自然とのつながりを失いつつあります。

もっと自然を身近に感じることができたら、人間本来の営みができるようになります。

このような背景から、近年では「自然回帰」が再び注目を浴びています。

デジタル化が進み、常にオンラインでつながっている現代社会において、自然の中で過ごす時間は、心の平穏を取り戻す貴重な時間となります。

なぜ今、自然回帰が重要なのか?それは、私たちが自然との共生を再認識し、より豊かな生活を求める声が高まっているからです。

自然は、ただの癒しの場所ではなく、自己成長や創造性を高める場所でもあります。

では、このような「自然回帰」の動きがどのようにして新しいライフスタイルへとつながるのでしょうか。さらに詳しく見ていきましょう。

都市生活のストレスから解放される方法

都会の喧騒とプレッシャーからの脱却

都会の生活は、騒音、過密、そして絶え間ない競争に満ちています。これらは私たちの心身に多大なストレスをもたらし、健康を害する要因となっています。

では、どうすればこの状況から抜け出せるのでしょうか?

その答えの一つが、都市の喧騒を離れ、自然豊かな環境へと拠点を移していくことにあります。自然の中では、時間がゆっくりと流れ、心に余裕が生まれます。

「そうはいっても仕事はどうするの?」と不安に思いますよね。

後述する「森の暮らしと仕事の両立」で、森との共生がリモートワークや新しい働き方との調和をどのように実現するのかを記しました。参考にしてください。

自然との共生による心身のリセット

自然の中で暮らすことは、心身のリセットに最適です。緑に囲まれ、新鮮な空気を吸いながら過ごす時間は、都市生活では味わえないリラクゼーションを提供します。

また、森と共に過ごすことで、心の中にあったストレスや不安が徐々に解消され、精神的な安定を取り戻すことができます。

自然との共生は、僕たちが本来持っている力を引き出し、自己を再生する鍵となります。この心身のリセットが、どのようにして次のステップへとつながるのか、さらに探ってみましょう。

森の暮らしのメリットと挑戦

自然に囲まれた生活がもたらすリラクゼーション

森の暮らしは、日常の喧騒から解放され、心身をリラックスさせるための最高の環境です。

鳥のさえずりや木々のざわめき、清らかな水の流れなど、自然なリズムで心を癒し、疲れた精神をリフレッシュさせます。

都会生活では感じることのない「静寂」と「安らぎ」が、森の生活では日常の一部となり、心のバランスを取り戻す助けとなるでしょう。

筆者自身、二拠点生活時代を含め、山と森の暮らしをはじめて6年強(2024年8月現在)になります。まさにこうした感覚を移り変わりを味わってきました。

森の中での生活に必要なスキルと準備

薪割り

森の暮らしはリラクゼーション効果が高い一方で、都市生活とは異なる技術や準備が求められます。

例えば、森林の整備をする、薪を割る、自然災害に備えるなどです。また、現代のテクノロジーをどのように取り入れて、自然と調和した生活を送るかも考える必要があります。

「森の暮らしって難しいのでは?」と感じることがあるかも?でもそんなことはありません。適切な準備と学びを通じて、誰でも実現可能な暮らしです。

森の暮らしに必要なスキルや準備の具体的方法については、「森での生活を始めるための準備とステップ」として後述していますので参考にしてください。

心身の健康を取り戻す

自然の中でのリラクゼーションと癒しの時間

自然の中で過ごす時間は、心身の健康を取り戻すための大切な時間です。森の中でのリラクゼーションは、ストレスホルモンの分泌を減少させ、心を落ち着け、リフレッシュさせます。

世の中には、自然の中で瞑想やヨガを取り入れるといったものもありますが、通常より深いリラクゼーション効果を得られるからです。

都市生活からのデトックスとその効果

都市生活の中で蓄積されたストレスや毒素を自然の中でデトックスすることは、健康を取り戻すための重要なプロセスです。

都会の喧騒から離れるだけで、身体と心は徐々に癒されていきます。デトックスは単なる休息ではなく、体内の毒素を排出し、心身をクリーンにするための重要なステップです。

自然の中で過ごすことで得られるデトックス効果は、都市生活で失われたバランスを取り戻すための鍵となります。この効果が、どのようにして健康を取り戻すかを掘り下げていきましょう。

都会を離れる準備とステップ

森での生活を始めるための準備とステップ

森の暮らしを始めるためには、しっかりとした準備が必要です。まず、都市生活と異なる環境に適応するための心構えが重要です。

自然環境での生活は、予想外の出来事に対応する柔軟性や、生活に必要な技術を習得することが求められます。

例えば、食料や水の確保、暖房のための薪の準備など、日常的なライフラインの確保が基本となります。

さらに、リモートワークを行う場合は、安定したインターネット接続や電力供給の確保も必要です。

計画的に進めることで、森の生活は実現していきます。では具体的なステップを紹介していきますね。

生活インフラの整備と持続可能な生活の実践

森の中での生活を持続可能にするためには、生活インフラの整備が不可欠です。特に、水、電気、インターネットといった基本的なインフラをどう整えるかが重要です。

その先には、再生可能エネルギーの導入や、雨水の利用、自然環境を壊さない形での住居の設計なども考えられます。

また、持続可能な生活を実践するためには、地域の資源を活用し、自然との共生を図ることが求められます。

選択肢や可能性はいろいろとあります。いきなり全てをやろうとしても前に進みません。

今の自分に最低限必要なこと、手が届きそうなことから一つずつ積み上げていくのが近道です。

人生の先輩たちの事例と実際の体験談

森の中で新しい生き方を実践する人々のストーリー

実際に森の中で生活を始めた人たちはどんな生き方をしているのでしょうか。ここでは筆者の近隣にお住まいの人生の先輩たちの事例をいくつかご紹介します。

Aさんは80歳。56歳のとき大手企業を早期退職、ずっと思い続けてきたものづくりの道へ進みます。修行時代をはさみ信州へ拠を構え、都会との行き来を経て移住。家具職人として今も現役で活動していらっしゃいます。

Bさんは81歳。教育現場を渡り歩き校長先生に。大学講師なども歴任。一方で山林を購入、ドッグランをつくったり、バラ園とログハウスをセルフビルドしたり。信州のこの地と出会い、広大な自宅庭をナチュラルガーデンへと育てていらっしゃいます。

Cさんは75歳。現役時代は採石場など山のコンサルティング。50代に信州のこの地を購入、都会と二拠点で行き来。周辺土地を買い求め、4000坪強のフィールド開拓を今も日々行っていらっしゃいます。

いずれも現年齢は80歳前後、20年以上前からこんなライフスタイルにシフトした人たちばかりです。移住なんて超マイナー、二拠点生活なんて名前すらなかった時代です。

この他にもびっくりするような高齢者が多数いらっしゃいます。まさに驚きの連続です。

これらのストーリーは、都市生活からの脱却を考えている人々にとって、勇気と希望と可能性を与えてくれるものになるはずです。

都会を離れて今を生きる事例と秘訣

続いて筆者自身の体験談を少しだけご紹介します。

僕が最初に都会を離れたのは2018年。埼玉の山の中にあるログハウスを拠点に構えました。目的は仕事の拠点づくりでした。

焚き火の宿という一風変わった宿泊業を行う傍ら、現地でリモートワークしていました。月に何度か町と山を行き来する生活を4年間続けました。

その後、2022年から信州小諸のフィールドへ移りました。もっと広い場所で森と関わることがしたい、またしても目的は仕事の拠点づくりでした。

こうして現在(2024年8月)2年強、小さな森の家をセルフビルド、森の暮らしが体験できるフィールド整備をしたり、さらなる建物をつくったり、近隣の方々とつながりをもちながら毎日を送っています。

ここに至るまで全てにおいて「ずぶの素人」、でもそのつど何とかなりました。そしてこうして送る日々に「生きる実感」を感じています。

森の暮らしと仕事の両立

リモートワークと森の生活の相性

森の暮らしとリモートワークは、一見対極にあるように思えますが、実は非常に相性が良いものです。

自然の中で過ごすことで、リモートワークのストレスが軽減され、創造力が高まるというメリットがあります。

森の静けさと美しい景色は、集中力を高め、効率的な仕事を可能にします。

「森での生活で本当に仕事なんてできるの?」と疑問に感じるかもしれません。

しかし、適切な環境とインフラが整っていれば、都市での仕事と変わらない、むしろそれ以上のパフォーマンスが発揮できます。

筆者は、現在の森フィールド以前から6年以上にわたり、森と町のリモートワークを実践しています。都会オンリーでやるものとの差は歴然と感じています。

自然環境での仕事と生活のバランス

森の中での生活は、仕事とプライベートのバランスを取りやすくします。

自然環境に身を置くことで、ストレスを減らし、リラックスした状態で仕事に取り組むことができるため、結果的に仕事の質も向上します。

自然の中で生活することで得られるリフレッシュ効果は、都市生活では得られないものです。

時計に縛られない時間管理、自然に仕事と休息のバランスがとれるなど、森の暮らしならではメソッドが満載です。

では次に、森のコミュニティとのつながりがどのようにして生活を豊かにするかを探っていきましょう。

森のコミュニティとつながりの重要性

地域とのつながりを深める方法

森の中での生活は、地域コミュニティとのつながりが欠かせません。地域の人々との交流を深めることで、森での生活がより充実したものになります。

例えば、地域のイベントに参加したり、地元の伝統を学ぶことで、森の暮らしが一層楽しくなるでしょう。

また、地域の人々との連携は、自然災害時のサポートや、地域資源の共有にも役立ちます。

では、どのようにして地域とのつながりを築き、森の暮らしを豊かにするかを記していきます。

森での新しいコミュニティづくり

森での生活は、新しいコミュニティをつくる絶好の機会でもあります。自然の中で生活する仲間とのつながりは、都市生活では得られない深い絆を生むことができます。

例えば、共同でのプロジェクトやイベントの開催、地域資源を活用した商いの立ち上げなど、共通の目的を持つ仲間との活動は、森の暮らしをさらに豊かなものにします。

筆者もこの地に来てからどのようにつながりをつくっていけばいいか試行錯誤してきました。

そんな中、心ある近隣の方との出会い、そこから広がるコミュニティへの参加などをできる範囲でやってきました。

そうした地道な活動が少しずつ信頼関係へとつながっていったと感じています。

未来への展望|持続可能なライフスタイル

持続可能な生活を実現するためのヒント

持続可能なライフスタイルを実現するためには、自然環境との調和を重視した生活が求められます。

再生可能エネルギーの利用や、自給自足の生活スタイル、そして無駄を減らす工夫が必要です。これにより、環境への負荷を最小限に抑えつつ、豊かな生活を送ることが可能になります。

こう書くと何か大げなイメージをもつかもしれません。そうではなく、今自分が置かれた環境でできることをコツコツ積み上げていくことに重きを置いています。

今後は、実際に動いてみた具体的な方法やヒントを交えながら、森の暮らしがもたらす未来の可能性について考えていきたいです。

都市を離れた新しい生き方の可能性

都市を離れ、森の中での生活を選ぶことは、新しいライフスタイルの可能性を切り開くことでもあります。

自然と共に生きることで、私たちはより豊かで、持続可能な未来を築くことができます。

都会を捨ててということではありません。都会の現状を知りながら、森の暮らしをしていくことに意味があります。

森の暮らしは、ただのリフレッシュではなく、未来を見据えた持続可能な生き方の一つの選択肢です。新しい人生の可能性を具体的する一歩を踏み出してみませんか。

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