森に通うって、実際どんな感じ?|移動・宿泊・日常とのバランス、リアルな暮らしの風景

町と森を行き来するライフスタイル「通い森暮らし」。前回はお金や土地についてのリアルな話でした。

今回は、「通う」って実際にはどうなのよ?という話です。なかなかイメージしづらいですよね?できるだけ体験談を交えながらわかりやすくお伝えしていきますね。

都会にいながらにして、森の暮らしをはじめていきたい・・・漠然と思い始めた人のお役に立てばうれしいです。

目次

毎週行かないとダメ?——実は「ゆるやかな」関係がちょうどいい

「森に通う」って聞くと、「毎週行くんですか?」「手入れが大変そう…」という声をよくいただきます。でも実際は、もっとずっとゆるやかな感じです。

月1でも、数ヶ月に1回でも、ぜんぜんOK。自分がやれるペースではじめていくのが一番。「そろそろ行かなくちゃね・・・」と思い始めると続かなくなります。

「行かないといけない」ではなく「行きたい」が大事。


義務感ではなく、「あ、そろそろ森に行きたいなあ」という心の声に従うような通い方がちょうどいい。

森って、いつもそこにあって呼べば応えてくれる存在。行けない時期があっても、森は急かしたりしません。

むしろ、ぽっかり空いた時間や静けさをたっぷり蓄えて待っていてくれる感じがします。

森プラス管理人

「余白」の大切さ、森の暮らしを始めてかなり再認識させられました。

あわてず、じっくり長い目線でやっていきましょう。都会とは真逆の世界ですね^^

移動は面倒じゃない?——むしろ森に向かう「贅沢な時間」

東京から小諸の森までは高速を使って片道およそ2時間半。そう聞くと「ちょっと遠いかな?」と思うかもしれません。

でも、この移動時間がむしろ僕ら夫婦にとってはすごく大切な「切り替えスイッチ」になっています。

車を走らせながら見る、だんだんと山深くなっていく風景。


「あの木の枝、今度切ったほうがいいかもな」
「あそこの人、こんな話してたよ、じゃあこんなのできるかもね」
「そういえば、あの人が今度森に来たいって言ってたよね」

そんな何気ない車中の会話から、新しいアイデアや企画がいくつも生まれてきました。


森に近づくほどに、心も体も「森モード」に切り替わっていく。そのプロセスこそが、実はとても豊かな時間だったりします。

森プラス管理人

ちなみにここ数年は、下道を使って5時間強かけて移動しています。えっ?そんなに?と思いますよね。でもね、この道中こそ貴重なリセット時間になっています^^

森までどう行く?——それぞれの通い方

僕らは車での移動が大半ですが、通い方は人それぞれです。

たとえば、

  • 高速バスで最寄り駅(小諸)まで行って、そこから乗り合いタクシーで森へ
  • 軽キャンピングカーで週末ごとに小さな旅をたのしむ
  • 仲間とシェアカーを借りて、みんなでワイワイ移動する

などバリエーションはさまざま。その人に合わせたスタイルがあります。

森プラス管理人

小諸は新宿との間で高速バスが出ています。片道3000円弱、3時間弱、ひと眠りしていたら到着する便利さがあります。

通い森暮らしを始めた人たちのなかには、定期的にオンラインで予定を共有して「今週末、誰か森行く?」みたいなやりとりをしている人もいるみたい。

通い方が多様だからこそ、自分の暮らしのリズムに合った関わり方ができるのだと思います。

宿泊はテントから小屋まで、自由なスタイル

最初は「宿をどうしよう…」って悩むかもしれませんが、森の暮らしって「未完成から始めていい」のがポイントです。

最初はキャンプでもいいし、車中泊から始めてもいい。近くに温泉宿やゲストハウスがあれば、そこに泊まるのもアリ。

森プラス管理人

ちなみに、僕らは最初の半年くらいはテントで寝泊まりしていました^^;これはこれでいい思い出になっています。


少しずつ、伐採した木をまとめたり、自分の手で焚き火場をつくったり、畑を耕したり。やがては小さな小屋を建てたりして、自分たちの「基地」が育っていく。


その過程がまたたまらなく愉しいものです。自分たちの足跡そのものに価値が生まれるんですね。

「いつ完成するんですか?」とよく訊かれます。「完成ってないんですよ^^」と答えます。相手はきょとんとしています。「完成しない暮らし」こそが魅力なんです。

森プラス管理人

僕たちは「未完成を愉しむ・・・」と呼んでいます^^

森と日常、どうつながる?——通い続けることで起きる変化

森に通うようになると、不思議と日常の「感度」も上がってきます。

「空が高くなったなあ」
「コーヒーの香りがいつもより深く感じる」
「木の香りが濃くなってきたかも」

そんなふうに、五感のスイッチが入りやすくなるんですね。

そして、それをじんわりと実感できるのが移動時間です。


森からの帰り道は、車のなかで余韻を味わいながら、「この感覚、もう少し日常にも持ち帰れそうだね」と夫婦で話したりします。

森と日常の間にある「移動時間」はそんな心のグラデーションをつくってくれます。それこそが僕たちにとっては大事な「暮らしのリズム」になっています。

通うことで「森との関係」が育っていく

何度も通っていると、「この季節はこうだったね」「ここはこうしておこう」と自然と森との関係が育っていきます。

たとえば、

  • 春は鮮やかな新緑の中、ガーデニングや畑に勤しむ
  • 夏は下草を残しながら、必要な箇所はすっきり刈る
  • 秋は紅葉を愉しみながら、落ち葉を集め堆肥づくり
  • 冬は倒木チェックと伐採作業と薪づくり

こうした小さな営みがだんだんと「自分の暮らしをつくっている」という実感へとつながっていく。


通うほどに、森の時間と自分の時間が少しずつ溶け合っていく感覚を味わえるようになります。

まとめ|通う森暮らしは「暮らしの感度」を育てる旅

店舗アトリエ

「森に住む」と聞くとハードルが高く感じるかもしれません。でも「森に通う」と考えると、もっと自由に、自分のペースで関わっていけそうに思えませんか?

そのプロセスで、

  • 自分と向き合う時間が生まれたり・・・
  • 大切な人と日常では話さないような会話ができたり・・・
  • 小さな暮らしのアイデアが芽を出したり・・・

「通うこと」自体が暮らしの感度を育ててくれる旅になります。

次回は、そんな通い方を続けるうちに生まれてきた「小さな拠点づくり」の話へ。フィールド開拓から始まり、母屋、離れキャビンづくり、そして「森に住むも・・・」という未来への流れをお届けします。

次回予告

「森に住む」はゴールじゃない?——小さく始めて、気づけば“暮らし”になってた話。おたのしみに!

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