別荘地をプライベートフィールドに活用するメリット

別荘地ときくとどんなイメージを持ちますか?「リッチな人が住むところ」「定年後にお金と時間に余裕が出た人が買うところ」「投資目的で手に入れておく」といった感じではないでしょうか?

ひと昔前にはこのイメージに当てはまるところだったのかもしれません。でも現状はそうでもありません。

軽井沢といった一部の富裕層的な別荘地を除いて、多くの別荘地はゴースト化しつつあります。ゴースト化とは、建物が老朽化しているとか、土地だけ残って手がついていないとか、別荘地内の道路や環境整備ができていないものを指します。

こうした別荘地を別の視点でみていくと価値ある場所に変貌します。実は山林を買って自分だけのフィールドをつくっていくのには格好の物件だったりします。

実際に山林物件をネットで探し始めると、別荘地がいくつもヒットするという現象を目の当たりにします。

本記事では、別荘地を有効活用するメリットを僕自身が見聞、実体験してきた視点から、個人的見解にもとづきまとめています。

目次

単なる山林と別荘地の違い


山を買いたいと思ったら、地目が山林という土地を探すことになります。山林は文字通り山の一角で周囲に人家も少なく、人の手が入っていない場所です。

自分の手で自由に開拓したい!だから人も家もない方がいい・・・そんなふうに思いますよね?でも実はそこに落とし穴があります。

一方で別荘地は快適に生活できるように自然の中に手が入っている場所です。もちろん自然を残しての前提なので、最低限というところで留めています。

山や森の中で生活していけるようにするためには、この最低限の状態にまでしないといけないわけです。

ゼロから開拓してそこまでもっていきたいという気持ちがあって、あきらめずに継続できる覚悟があるのならそれでOK。

でも実際にふたを開けるとそんなに簡単に進むものでもありません。別荘地活用にはたくさんのメリットあります。以下項目ごとに解説していきますね。

自然環境がいい


単に山林で探していくと荒れた環境が待っています。開拓と言えば聞こえはいいですが、山林の整備は予想以上に労力と時間が掛かります。

当たり前ですが、土地に生息している樹木は変えることができません。風景は樹木で決まるといっても過言ではありません。

別荘地には針葉樹と広葉樹がミックスしたきれいな樹木が広がります。保養目的に開発されているので見合った場所を選定しています。毎日見る景色です。どれだけ重要かはわかると思います。

掘り出し物件がある


山林というキーワードで検索し始めると一定数で別荘地が出てきます。最初は「うん?なに?」と思います。そのうち再々出てくるので慣れてくるようになります。

そしてびっくりするのがその価格。なかには100坪で10万円、20万円といったようなものがあります。一坪あたり1000円ですよね。あり得ない価格です。

背景には理由があります。バブル期で土地神話と言われていた時代。とにかく持っておけばやがて値上がりすると考えていた人がそのまま何もせずに何十年も放置してきた土地。

別荘地は管理費が掛かるので放置していても年間数万円の支出が発生します。自分たちも高齢になって手を入れるなんてできず、かといって子供たちに譲るようなものでもない。

だから一刻も早く処分したい。「タダでもいいから引き取ってほしい・・・」そんな人もいると別荘管理会社の人から聞いたこともあります。

周囲の環境が良いのにこの価格!別荘地ではそんな掘り出し物件を見つけることができます。

生活インフラがある


自分だけのフィールドをつくるには、最低限その場所で生活していける基盤が必要になります。生活していける基盤とは、水と家と電気です。この3つが確保できないと暮らしていくことはできません。

3つの中で入口になるのが水。人里離れた山に入るとまず水がありません。水をどうやって確保するのかが最初の関門です。

山から水を引いてきたり井戸を掘ればいいじゃん・・・といった安易な発想は持たない方がいいです。そんなサバイバル的な暮らしは長続きしません。

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必要な管理をしてくれる


別荘地には管理会社が入っていて日頃の管理をしてくれます。ここも見逃せない点です。

道路の維持管理、除雪、水道施設の維持管理、定期的な別荘地内の見回り、外観点検、街路灯や案内看板などの整備、ごみ集積場の管理などがあります。

一番身近な話だとごみ捨てがあります。管理されていると所定のごみ捨て場があって普通に処理できます。単なる山林だと自分でごみ処理場まで持ち込まないといけません。

そんなのできるよと思うかもしれません。仕分けをするとかストックするとか手間が掛かります。細かいことのようですがストレスになります。

寒冷地では道路の除雪作業があります。僕たちも実際にやりましたが、自分の家の出口付近の作業をするだけで数時間も掛かりました。終えると身体もへとへとです。

別荘地であれば、雪が降った翌朝には管理会社の人が除雪車で通れるようにしてくれます。何気に言っていますが、毎回これを自分がやるとなると大変です。

とはいっても「管理費が掛かると出費が気になる」という人もいるでしょう。例えば管理費が年間5万円としましょう。ということは月々4000円ほどになりますね。

この金額で身のまわりのことをやってくると考えたら安いものではないでしょうか?仮にスポットで業者を呼んだらこんな金額で収まるはずもないのは想像がつくのではないでしょうか?

一方で管理費のない別荘地というのもあります。そうした別荘地は総じて荒れています。

荒れているということは、倒木が道を塞いでいたり、部外者が入ってきたりするのリスクにつながります。管理費がないとどうなるのかの目線で現地を観察してみてください。

安心できる


周囲に住民がいると気持ちの上で安心です。僕たちも当初は「周りに民家がない人里離れたところがいい」と思っていました。実際に開拓を始めるとそう思った通りにはいきません。

特に二拠点で行き来する場合は現地不在のときに外部から人が入ってきて悪さをしないかなどいろいろと心配事が発生します。そんな時も周囲に住民がいるだけで安心だったりします。

人と関わりたくないから山奥で、、なんて考えがちですよね。でも実際やり始めると寂しいときもあるし、人恋しくなったりもします。勝手な話ですけど人ってそんなもんだと思います。

お互い声を掛け合って、気にしてもらいながら生きている。森に入るとそんな日頃当たり前の有り難みにも気づけるようになります。

不法投棄がない


山林に行くと、必ずといっていいほど目にする光景がごみの不法投棄です。僕たちも物件を探していく中で何度も見かけました。見るたび何で?と情けない気持ちになります。

単なる山林で特に人通りがないところであればあるほど不法投棄が増えていきます。心ない行為はやめてほしいのですが、きっと絶えない状況なのだと思います。

人気のない山林には、ごみの不法投棄をはじめ、不法侵入があったり、最悪の場合は山火事を起こされる可能性もあります。

その点、別荘地では居住者が散歩したり、業者が燃料を運んだり、一定数の人の出入りがあります。管理会社もいます。

この話は実際に開拓しはじめ、住んでみないとわからないことですが、とても重要です。しっかりおさえておきましょう。

まとめ


別荘地は昔と概念が大きく変化しています。さらにいうと変化させていく時代になっています。視点を変えて取り組むことがこれからの進化へつながります。

プライベートフィールドで見向きもされなくなった別荘地を活用するアプローチ方法を考えていきましょう。きっと今までにない場所が出来上がります。

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