セカンドライフは森で始まる|自然と共に豊かな定年後を

目次

セカンドライフを森で始めるという選択肢

セカンドライフをどこで始めるか、それは人生の大きな決断です。都会で再び生活を続けるか、それとも自然の中で新しい日々を送るか。

多くの人が定年後に自然の豊かさと静けさに惹かれ、森での暮らしを選び始めています。

この選択肢は、単なる場所の変化ではなく、心身のリフレッシュや新しい人生の発見を意味します。

都会の便利さや賑やかさから一歩離れ、自然と共に生きることがもたらすよろこびとは何か、これから詳しくみていきましょう。

自然と共に生きる豊かさ

自然の中での生活は、ただ美しい風景をたのしむだけではありません。それは、四季の変化を肌で感じ、日々の生活を自然のリズムに合わせることです。

たとえば、朝は鳥の声で目覚め、夜は満天の星空を眺めながら眠りにつく。こうした豊かな時間が心と体にどれほどの安らぎをもたらすか、多くの移住者が口を揃えて語ります。

それに加え、心地よい孤独の中で自分自身と向き合い、新しい自分を発見する時間を持つことも自然の中で暮らす魅力の一つと言えます。

森の暮らしが定年後に最適な理由

では、なぜ定年後の暮らしに森が適しているのでしょうか?その理由の一つは、健康面での恩恵です。

都会の喧騒やストレスから解放され、自然の中で過ごすことで血圧が安定し、心拍数が落ち着きます。また、都会に比べて生活費が抑えられる点も魅力です。

さらに、自分のペースで暮らすことができ、時間に追われることなく、豊かな時間を手に入れることができます。

では次に、都会の生活からどうやって森の暮らしへシフトするのか、その具体的なステップについてみていきましょう。

都会の生活から自然へのシフト

都会の生活から森の暮らしへシフトするのは、一見大きな変化に思えるかもしれません。しかし、まずは二拠点生活を取り入れることで、その移行をスムーズに行うことができます。

週末や休暇に森の中の家を訪れ、少しずつ新しい生活スタイルに慣れることで、最終的には完全に森に移り住む準備が整っていきます。

僕たちも約2年間の町と森の行き来を経て、森の暮らしを定着させていきました。60歳になった今の現役ですので、仕事をするために二拠点を継続しています。

それではここから森の暮らしそのものをさらに詳しく掘り下げていきます。最初に具体的に森の暮らしがどのようなものかをみていきましょう。

森の暮らしとは何か

森での暮らしは都会とどう違うのでしょうか?話せばきりがありません。一つずつ挙げていきましょう。

まず、自然と向き合うことで、生活のペースがゆっくりと流れます。都会のように次から次へとやることに追われることなく、一つ一つの瞬間を大切に過ごせます。

また、森では自分の力で生活を支える機会が増えます。たとえば、家を手づくりする人もいれば、自給自足を目指す人もいます。

というと大げさですが、道に草が生えてきたら取る、小さな畑に花を植えて面倒を見る、枝を集めて火をおこす・・・といった身近な出来事がたくさんあります。

今まで気にも止めなかったささいな出来事一つひとつが貴重になり、小さな感動を生み出します。

ある意味こうした新しい暮らしの魅力を体験し、やってみたい、価値があると感じる人が増えているのも事実です。

次に森の暮らしが心身に与える健康効果についてみていきましょう。

自然がもたらす心身の健康効果

自然の中で暮らすことは、心身に驚くほどの健康効果をもたらします。森林浴はストレスを軽減し、免疫力を向上させることが科学的にも証明されています。

また、自然のリズムに合わせた生活は、規則正しい睡眠や食事、運動を促進します。朝日の出とともに目が覚め、夜暗くなったら寝る。

とてもシンプルな森での暮らしを通じて、都会では得られなかった心の安らぎを手に入れることができるのです。

ではこうした森での時間が都会の忙しさからの解放にどのように役立つのでしょうか?

森の時間|都会の忙しさからの解放

森の中で過ごす時間は、都会の生活とは全く違うリズムで流れます。静寂の朝、鳥のさえずり、夜の星空、これらは忙しい日常から一歩離れた場所でしか味わうことはできません。

都会での忙しさから解放され、自分自身を見つめ直す時間をもつことができるのは、森の暮らしならではの特権ですね。

では森の暮らしを具体的に始めるための準備ステップについてです。まずは、移住の第一歩から確認してみましょう。

森の暮らしの準備

森での暮らしを実現するには、準備が欠かせません。まずは、二拠点生活を取り入れるのが賢い選択です。

町と森を行き来することで、都会での生活を完全に断つことなく、自然の中での生活を試しながら、少しずつ慣れていけます。

町と森とを比べる感覚がもてるようになるので、それぞれの良いところを再認識し、豊かな気持ちが増していきます。

一方で、住まいの選び方やセルフビルド・ハーフビルドの家づくりについての具体的なアドバイスも重要です。

物件探しに関しては、地域のコミュニティとのつながりと自分たちの考えを受け止めてきれる業者選びが鍵となるでしょう。

次に、森の生活で必要なスキルや知識を身につけるためのステップをみていきます。

森の住まい|物件探しとセルフビルド

森での住まいを手に入れる方法はいくつかありますが、まずは物件探しが重要なステップです。

既存の物件を選ぶのも一つの方法ですが、自分の手で家を建てる「セルフビルド」「ハーフビルド」も魅力的です。

自分の手で家をつくることで、住まいへの愛着が深まり、より自然と一体化した暮らしを実感できます。

僕たち夫婦も58歳から2年かけて森の小さな家をセルフビルドしました。当初は小屋程度で考えていたものが成り行きで軸組み工法でつくることになりました。

建築なんてずぶの素人、増してDIYなんて全く興味すらなかったのですが、実際取り組んでみるとその広がりと深さにドハマり。チャレンジする価値は大いにあり!です。

次に、森の暮らしをスムーズにスタートさせ、広げていくのための技術や知識について探っていきましょう。

森の暮らしの愉しさを広げる技術と知識

森の暮らしを自分たちなりに愉しんでいくためには、いくつかの技術と知識があった方がいいです。

まず、自然の中での生活に必要な基礎的なアウトドアスキルが挙げられます。火をおこす技術、食料の調達や栽培、さらには天候や季節に応じた対処法などです。

次に草刈りです。定期的に草を刈らないと伸び放題になって生活に支障をきたしてきます。

さらに木を伐る伐採技術があるとベター。森を整備していく際、伐採作業はついてまわります。チェンソーなど扱えるようになった方がいいです。

あとは大工作業ですね。小屋やパーゴラの増築、家のメンテナンス、ちょっとした家具づくりなど、自分でできると世界が広がっていきます。

自然、森、木との距離感が近くなっていくのもうれしいことです。

コミュニティとの関わり方

森での暮らしは、必ずしも孤独ではありません。多くの場合、自然環境の中で共に暮らす他の住民や地域コミュニティとの関わりが大切になります。

森の中での助け合いや共有資源の管理、イベントの開催など、地域コミュニティとの連携が生活を豊かにする要素となります。

僕は仕事柄、焚き火を囲んでの集まりや自然体験の共有の場づくりをしています。焚き火の場は都市生活では得られない深い人間関係を築く機会でもあります。

次に、森の暮らしがもたらす豊かさについて詳しくみていきましょう。

森の暮らしで得られる豊かさ

森の暮らしは、単に自然に囲まれて過ごすだけでなく、豊かな体験をもたらします。

自給自足の生活を通じて、自然と調和しながら自分の手で食料やエネルギーを得ることは、心の満足感と自己成長を促します。

また、季節の変化に応じた暮らし方を愉しむことができ、四季折々の木々や自然の美しさを存分に味わえます。こうした経験を通じて、日々の暮らしに新たな視点や価値観を持つことができるのです。

自然との調和|自給自足と持続可能な生活

森の暮らしの中で、自給自足を目指すことは多くの人にとって理想的な目標です。野菜や果物を育ててつくる料理、森の恵みを活用した持続可能なエネルギーの確保は、生活の根幹を自分で支える力へつながります。

都会の依存から解放され、持続可能な生活スタイルを実現することで、自己充実感を味わい、地球にも優しい選択を取ることができるようになります。

四季を感じる暮らし|季節の移り変わりを楽しむ

森の暮らしでは、季節の移ろいがダイレクトに感じられます。春には新芽が顔を出し、夏は青々とした木々が日陰をつくり、秋には紅葉が目を愉しまさせ、冬は静寂に包まれた雪景色が広がります。

こうした四季の変化は、都会では味わえない自然の美しさを感じさせてくれます。さらに、季節ごとに行うアクティビティや準備もまた、生活に豊かさと充実感を与えるものです。

森でのアクティビティ|趣味と余暇の愉しみ方

森での生活には、都会では体験できないさまざまなアクティビティが待っています。

アクテビティというと何やら構えてしまいますが、朝のウォーキング、バードウォッチング、星空を眺めるなどはすぐに始められる身近さです。

園芸や木工、DIY、焚き火は毎日の生活の中にあります。小さな畑で自分たちの野菜を育てることもできます。

ちょっと足を伸ばせば、ハイキング、釣り、カヌーなど自然の中で体を動かすこともできます。

焚き火を囲んで過ごす時間は、心地よい静寂と共に人と深く繋がる場でもあります。

これらの活動を通じて、自然なながれで日常のストレスから解放され、心身のリフレッシュを図ることができます。

それではここで、焚き火を通じてつながるコミュニティについて少し触れていきます。

焚き火でつながる人間関係|新しいコミュニティづくり

森の暮らしの中で、焚き火を囲む時間は人々をつなげる大切なコミュニケーションの場となります。

焚き火は、心を開き、リラックスした状態で自然体の会話を促します。焚き火の炎がもたらす癒し効果は、心の安定やリフレッシュにも役立ちます。

こうした場を介し、地域のコミュニティを深め、共通の関心や価値観を持つ人々とのつながりをつくる貴重なひとときを生み出していきます。

経済的な面から考える森の暮らし

森での暮らしは、経済的にも多くのメリットがあります。都会での生活費が高騰する中、森での生活は比較的コストが抑えられることが特徴です。

特に、食料の自給自足やエネルギーの持続可能な利用により、日常の支出を削減できる可能性があります。

さらに、複業をリモートで行うことにより、収入を維持しながら森での暮らしを愉しむことが可能です。

それでは、都会と森での生活費の具体的な比較をみてみましょう。

都会との比較:コストダウンの可能性

給湯器

都会での生活と比較すると、森での暮らしは家賃や生活費が大幅に下がるケースが多いです。

例えば、家をセルフビルドすると建築費を大きく節約できます。また、食料を自家栽培することで、スーパーでの買い物に頼らなくてもいいものが出ます。

エネルギーも太陽光発電など持続可能な方法を導入することで、光熱費が削減されるでしょう。ただ太陽光発電についてはイニシャルコストがそれなりに掛かるので後から少しずつ効いてくるイメージです。

いずれにしても自然や森の恵みを体感できるようになるので、ミニマムな生活志向へシフトし、結果、生活コストは下がっていきます。

次に、森での仕事について、どのように経済的に成り立たせるかを考えてみましょう。

森での複業|リモートワークとシゴトづくり

森の暮らしを送りながらも、リモートワークや複業を通じて収入を確保することは十分に可能です。

インターネット環境が整っていれば、都会に住んでいた時と同じようにオンラインで仕事を進めることができ、自由なライフスタイルを手に入れることができます。

また、森の暮らしそのものを活かした商いも考えられます。例えば、農業やアート、自然をテーマにしたツアーガイド、さらには森の体験を提供するイベントの開催などが挙げられます。

自分らしい働き方、生き方を模索しつつ、森との共生を実現するためのバランスの取り方がカギとなります。

次に、森の暮らしを続けるために必要な資金計画について考えてみましょう。

セカンドライフに向けた資金計画

森でのセカンドライフを成功させるためには、経済的な計画も欠かせません。定年後の暮らしにおいて、収入源が限られる中でどのようにして持続可能な生活を送るかを考えることが重要です。

まず、初期費用として、住まいや土地の購入費、さらにはセルフビルドや必要な設備の導入費を見積もる必要があります。

そして、日常生活にかかる費用や緊急時の資金をどのように確保するか、定期的な収入源をどうやって維持するかを計画することが大切です。

リタイアメント後の安定した生活を送るためには、長期的な視野を持って資金計画を立てることが必要です。

それでは、森でのセカンドライフを成功させるための心得についてみていきます。

森でのセカンドライフを成功させるための心得

森の暮らしは、都会とは異なるペースで進みます。そこには新たな環境への適応力や、変化をたのしむ心が求められます。

自然は予測不可能な部分が多く、気候の変化や自然災害、動植物との共存など、都会生活では経験しない出来事に直面することもあります。

このような環境に柔軟に対応し、たのしむことが森でのセカンドライフ成功のカギです。

また、自分らしい生活スタイルを確立するための工夫や、自然の中での長期的な視野を持ったライフプランニングも重要な要素です。

自分らしい生活スタイルの確立

森での暮らしでは、自分のペースで生活をデザインすることが可能です。時間に追われることなく、自分の価値観やライフスタイルに合わせて日々の活動を決めることができるのです。

これにより、自己満足感や充実感をより一層感じられるでしょう。また、森の自然と共に生きる中で、シンプルでありながらも豊かな暮らしを築いていくことができます。

都会での忙しさから解放され、心の平穏を取り戻しながら、少しずつ自分らしい生活を見つけていくのです。

次は、自然と共に生きるために必要な長期的な視野について考えてみます。

森の生活で大切にしたいマインドセット

自然と共に暮らす中では、長期的な視野を持つことが大切です。森は一朝一夕に変わるものではなく、時間をかけて自分との共生を深めていく場です。

たとえば、持続可能なエネルギーの利用や、自然環境を保全しながら生活を続けることが求められます。

また、コミュニティとの協力や助け合いも長期的な視野で考えるものです。森の暮らしを愉しむためには、自分自身の成長や環境との共存を意識し、焦らず一歩一歩進んでいく姿勢が大切です。

次に、実際に森で暮らす人々の体験談に耳を傾けてみましょう。

移住定住した人たちの体験談|森の暮らしで見つけた幸福感

実際に森に移住した人々の声を聴くと、森の暮らしがいかに豊かで幸せなものかがわかります。

僕たちのフィールドに隣接する別荘地住民のみなさんは平均年齢80歳。総じてこの10~20年間に都会との二拠点生活を経て移住定住した、いわば人生の先輩方です。

定年前に早期退職、数年の修行を経て家具職人になり今も現役で商売をやっている人、校長先生を歴任し、スコップ一本で広大な庭づくりに励んでいる人、介護事業を営んだ後、移住し、日本画教室を開催している人・・・

みなさん一様に「いきいき輝いている」というのが第一印象、話してみるとさらにそのことを実感します。

例を挙げればきりがありません。こうした方々に共通しているのは、自然の中に身を置くことで豊かな心をもち、何歳になってもやりたいことを見つけて動き回っているということです。

町中で介護状態になっているような高齢者は一人もいません。まさにセカンドライフのロールモデルと呼べるのではないでしょうか。

定年後の暮らしにおける成功と課題

森の暮らしにおける成功と課題は、さまざまな形で現れます。多くの人が感じる成功は、都会の忙しさから解放され、自然の中で心身のリフレッシュを得られることです。

一方で課題もあります。例えば、生活の不便さや、自然環境の中での予期せぬトラブルへの対応などです。しかし、こうしたことを困難と考えるのか、たのしさと考えるのかで大きな違いが生まれます。

一つひとつの出来事を人生の新しい1ページととらえ、真摯に向き合うことで、人は成長し、より豊かな暮らしを手に入れることができるのだと思います。

それでは、森の暮らしが今後どのような未来をもたらすのかを考えていきましょう。

森で始めるセカンドライフの未来

日本では、今後ますます自然と共に暮らす新しいトレンドが広がると考えられます。

都市生活に疲れた人々が、自然の中で心を癒し、持続可能な生活を追求する動きは世界的にも見られます。

森での生活は、単に退職後の選択肢にとどまらず、これからの社会に新しいライフスタイルを提案する可能性を秘めています。

そして、次世代に対しても、自然とのつながりを大切にする価値観を伝えていくことが重要です。

それでは、最後にまとめとして、セカンドライフを森で始めるための第一歩を踏み出してみましょう。

まとめ|自然と共に歩む新たな人生へ

森でのセカンドライフは、自然との共生を通じて深い満足感と幸福を得られるライフスタイルです。

都会の喧騒から離れ、自分らしい生活を築き上げることで、永続的な価値を得ることができます。

そして、この豊かな体験は、ただ一時的なものではなく、人生の後半をより豊かにする長期的なものとなります。

あなたも、森の中での生活を始める第一歩を踏み出してみませんか?

自然の中で自分を再発見し、新しい人生の章を開く準備をしてみてください。輝く未来が待っていることでしょう。

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